なんで信号機は赤・黄・青の3色なの?黄色の本当の意味と色の並び方の理由を子どもにもわかりやすく解説

信号待ちをしているとき、お子さんから「なんで信号は赤と黄色と青の3つしかないの?」と聞かれて、うまく答えられなかった経験はありませんか。

この記事を読めば、色の意味を法律にもとづいて正しく説明できるようになるだけでなく、実は大人も誤解しがちな「黄色は急いで渡ってもいい合図」という思い込みも、自信を持って解いてあげられるようになりますよ。

目次

結論!信号機が赤・黄・青の3色な理由は「ひと目でわかり、遠くからでもよく見える色を選んだから」

一言で答えるなら、信号機が赤・黄・青の3色な理由はこれです

信号の色が赤・黄・青の3つなのは、大昔の人たちが「ひと目で意味がわかり、遠くからでもよく見える色」としてこの3色を選び、世界中に広めたからです。

とはいえ、このまま子どもに伝えても少し難しいこともありますよね。子どもの年齢に合わせた「すぐ使える答え方」を続けてご紹介します。

5歳の子どもにも分かるように言うなら

【こう教えてあげよう!】
「しんごうの色がね、赤と黄色と青の3つなのはね、むかしのひとが『とおくからでもよく見える色』をえらんでくれたからなんだよ。みんな知ってる色だから、せかいじゅうの人が見てすぐわかるんだよ」

小学生に言うなら

【こう教えてあげよう!】
「信号の色が赤・黄・青の3つなのはね、大昔のイギリスの鉄道で、遠くからでも見分けやすい色を実験でくらべて選んだからなんだ。特に赤はいちばん遠くから見えやすい色だから、いちばん大事な『とまれ』の合図に使われているんだよ。それから、黄色は『急いで渡っていいよ』の合図じゃなくて、法律でも『止まれ』を意味する色として決められているんだ。黄色になったら基本は止まるのが正解なんだよ」

それでは、大人にもわかりやすく、さらに詳しく解説していきますね!

【大人向け解説】信号機はなぜ赤・黄・青の3色になったの?法律の意味と選ばれた理由を詳しく解説

ここからは、パパ・ママ向けの詳しい解説です。子どもに「なんで黄色は止まれなの?」「なんで赤と黄色と青なの?」と深掘りされたときのために、しっかり押さえておきましょう。

1. 信号の色の意味は道路交通法で決まっている ― 黄色は本当は「止まれ」の合図

まず押さえておきたいのが、信号機の色にはそれぞれ法律で決められた正式な意味がある、ということです。青色の灯火は、歩行者が進んでよいこと、車が直進・左折・右折してよいことを意味します。黄色の灯火は、歩行者は横断を始めてはいけないこと、車は停止位置を越えて進んではいけないことを意味します。

つまり黄色は「急いで渡ってよい合図」ではなく、本来は「止まれ」の合図なのです。停止位置に近づいていて安全に停止できない場合に限り、例外的に通行が認められているにすぎません。赤色の灯火は、歩行者・車ともに停止位置を越えて進んではいけないことを意味します。

出典:道路交通法施行令 第2条(信号の意味等)、e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270#Mp-Ch_1-At_2

「黄色は急いで渡ってもいい合図」だと思い込んでいる大人も、実は少なくありません。でも本当は、黄色は「原則ストップ」の合図です。子どもと一緒に横断歩道を渡るときは、「黄色になったら、まずは止まる」を合言葉にしてあげると、この記事で学んだことがそのまま実生活に活きますね。

ちなみに、日本の「青信号」は実際には緑に近い色をしていますよね。今回は色の組み合わせや並び方がテーマなので詳しくは触れませんが、なぜ緑色なのに「青」と呼ぶのかという言葉の由来は、別記事「信号はなぜ緑色なのに『青』と呼ぶのか」でじっくり紹介する予定です。気になる方はそちらもあわせてチェックしてみてください。

2. なぜ赤・黄・青が選ばれた?「誰でもわかる色」と「遠くからよく見える色」という2つの理由

では、そもそもなぜ赤・黄・青(緑)という組み合わせが選ばれたのでしょうか。理由は大きく2つ考えられます。

1つ目は、誰にでも理解されやすい「色の三原色」として、この3色が信号の色に対比させて選ばれたという考え方です。

出典:大阪府警察本部 キッズコーナー「質問37:信号の色はどうして『赤』『黄』『青』に決められたのですか?」
https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/oshirase/koho/kidscorner/guidance/question/kotsujiko/2517.html

2つ目は、色の「見えやすさ」に関わる理由です。光には波長があり、波長が長い色ほど人の目に留まりやすく、遠くからでもよく見える性質があります。赤は波長が最も長く、もっとも遠くから見えやすい色なので、いちばん重要な「止まれ」の合図に選ばれているのです。

19世紀のイギリスの鉄道では、白・赤・緑・青の順で遠くからの見えやすさを比較する実験が行われ、青は見えにくいうえに緑と見間違えるおそれがあることなどから、現在のような色の組み合わせに落ち着いたのです。

出典:国立国会図書館 レファレンス協同データベース「信号機の色について、なぜ赤は『止まれ』、黄色は『注意』、青は『進め』なのか。」
https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000185353&page=ref_view

実は信号機のルーツは、道路よりも先に鉄道にありました。1841年、イギリス・バーミンガムで開かれた鉄道関係者の会議で信号の色が初めて統一され、当初は赤=危険、緑=注意、白=安全(進行)の3色だったのです。

ところが、ランプのガラスカバーが外れて白い光がそのまま点灯してしまう事故が起こったことから、進行の合図は白から緑に変更され、黄色が「注意」の色として新たに加わりました。今わたしたちが当たり前のように見ている信号の色は、こうした試行錯誤と事故の教訓の積み重ねから生まれたものだったのですね。

3. 信号機が世界に広まった歴史 ― ロンドンの世界初信号機からニューヨークの3色化、日本へ

道路用の信号機としては、1868年にイギリス・ロンドンに設置されたガス灯式の信号機が世界初とされています。鉄道の信号を参考につくられた、緑・赤の2色灯器でした。

出典:沖縄県警察「信号機の歴史」
https://www.police.pref.okinawa.jp/docs/2015030500091/

世界初の電気式3色信号機は1918年、アメリカ・ニューヨーク市の5番街に登場しました。緑・黄・赤の3色灯器でしたが、面白いことに当時は黄色が「進め」、赤が「止まれ」、緑が「右左折可」を意味しており、同じ3色でも現在の日本とは色の意味づけが違っていたのです。信号の色の意味は、国や時代によって少しずつ整理されながら今の形になってきたことがよくわかるエピソードですね。

日本ではどうだったのでしょうか。1919年(大正8年)、東京・上野広小路の交差点で、木の板に「トマレ」「ススメ」と書いて警察官が手で回転させる手動式の合図が最初に使われました。電気で自動的に色が変わる信号機としては、1930年(昭和5年)に東京・日比谷交差点に設置されたものが日本初です。

これはアメリカからの輸入品で、赤・黄・緑の3色だったのです。鉄道の安全対策から始まった仕組みが、時代とともに世界中の道路に広がり、日本にもやってきた ― そう考えると、信号待ちの3色の光も、少し違って見えてきませんか。

実は同じ理由!信号機の色の並び方にも「見えやすさ」への工夫が隠れている

ここまで、なぜ赤・黄・青の3色が選ばれたのかを見てきましたが、実は信号機の「色の並び方」にも、同じ「見えやすさ」への工夫が隠れています。

信号機には、横に並んだ横型と、縦に並んだ縦型の2種類がありますよね。横型信号機は道路に向かって左から青・黄・赤の順に、縦型信号機は上から赤・黄・青の順に並んでいます(出典:大阪府警察本部 キッズコーナー 前掲ページ)。

なぜこの並びなのでしょうか。日本は左側通行のため、道路の左側には街路樹や看板、駐車車両などが多く、信号機がそれらの陰に隠れてしまうことがあります。そこで、もっとも重要な赤信号だけは陰に隠れないよう、赤色をできるだけ道路の中央寄り(横型なら右側、縦型なら上側)に配置しているのです。

出典:日本信号株式会社への取材、乗りものニュース「車道の信号機『赤がいちばん右』な納得の理由 『左』だと確かに心配だ」
https://trafficnews.jp/post/92450

つまり、色そのものを選ぶときも、色を並べる位置を決めるときも、「一番大事な赤色をどう目立たせるか」という考え方が、信号機の設計には一貫して流れているのです。信号機って、こんなに考え抜かれてつくられていたんですね。

親子でやってみよう!お散歩で信号機の色の並び方をチェックしてみよう

特別な道具は必要ありません。お散歩や車での移動のついでに、親子で信号機を観察してみましょう。

  • お散歩・観察:
    お出かけのときに近所の信号機を見て、「横型か縦型か」「赤色がどっち側・上下どちらにあるか」を親子で確認してみましょう。歩道橋や大きな交差点で複数の信号機を見比べると、赤が右寄り・上寄りになっているパターンに気づきやすくなります。「赤色、右と左どっちにあるかな?」と声をかけてあげてください。
  • おうちで信号ごっこ:
    赤・黄・青の色紙(なければ折り紙や丸を描いた紙でも大丈夫です)を用意して、親がランダムに色を見せ、子どもが正しい行動(青=進む、黄=止まる準備、赤=止まる)を体で表現するゲームをしてみましょう。黄色できちんと止まれたら、「黄色の本当の意味がわかったね」とほめてあげてください。

実際の道路や横断歩道では、信号や周囲の車の動きを最優先で確認し、観察に気を取られて足元がおろそかにならないよう注意しましょう。

まとめ:信号機が赤・黄・青の3色なのは「ひと目でわかる、遠くからよく見える色」だから

信号機が赤・黄・青の3色なのは、遠くからでも見分けやすく、世界中の人がひと目で意味がわかる色として選ばれ、鉄道信号の時代から少しずつ今の形に整えられてきたからでした。そして黄色は「急いで渡ってよい」合図ではなく、本来は「止まれ」の合図だということも、忘れずに覚えておきたいポイントです。

今度お散歩するときに、信号機の色の並び方や、赤色がどっち側にあるか、お子さんと一緒にチェックしてみませんか?きっと、いつもの信号待ちが少し楽しい時間に変わりますよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「なんで?なるほど!大図鑑」を運営している yasuki(なぜブログ編集部)です。学会発表の経験もありつつ、普段は6歳と9歳の息子がいる2児の父として奮闘しています。
このブログを始めたきっかけは、子どもから「なんで〇〇なの?」と聞かれたときに、うまく答えられなかった自分自身の経験です。その場でごまかしてしまったり、スマホで慌てて調べたりしたことが何度もありました。
同じように「子どもの『なんで?』に困った」という方の悩みを、このブログで解決できたらと思っています。記事を読んだあと、お子さんに誇らしげに教えてあげられる方が1人でも増えるように。
それが「なんで?なるほど!大図鑑」の願いです。

目次